2018年が世界の株式市場の転換点を形成する年であることは間違いないでしょう

2018年1月は日米株式市場の大天井ではなかった

残念ながら自らが述べたこちらの記事は今では間違っていたことになりました。その後2018年10月に日米ともに1月の高値を超えることとなりました。日経平均やNYダウ平均は1月の高値を10月に超えてきました。

NYダウは2018年1月で大天井の可能性
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では、2018年10月はどうでしょうか?どこが天井かはさて置き、リーマンショック以降続いてきた長~い強気相場の大きな転換点が来ているのは事実と考えています。もちろん相場に絶対はありませんから、これとて何年か後になってみなければわからないことです。しかし、相場に参加する以上ある程度の想定や見通しは必要です。10年間続いてきた上昇相場なのでもし逆方向に動き出すにしても、新幹線や飛行機が簡単には止まれないのと同じで、制動距離が大きくなってしまうのは避けられないことです。長い間突っ走ってきたものが一瞬で方向転換することはできません。しかも日米の企業業績やアメリカの消費動向は堅調を維持している状況なので、多くの投資家が株は買いで良いと判断してしまいがちです。

相場転換点を示すいくつかの兆候

プロと個人の方向性

しかし、企業業績やアメリカの消費動向が堅調であっても、相場の転換点に見られるいくつかの特徴は見て取ることができます。その一つが、個人投資家と職業投資家の方向性が完全に逆になっていることです。こちらのBloombergの記事はそのことを取り上げています。こちらの記事はアメリカ市場の状況を述べています。

個人投資家は押し目買い、プロは売り越し-BofAの米株顧客データ
株式投資について、プロの投資家と一般投資家の乖離(かいり)が大きくなりつつある。

中国政府系ファンドも世界の株式市場のバリュエーションがピークアウトしたとの想定です。中国系に限らず、ファンドは公的私的を問わず売りと決めたら問答無用で売ります。とくに大きな景気循環をベースにしたファンド勢はこの傾向が強く出ます。

中国最大級ファンド、保有株を売却の用意-「世界の相場はピーク」
中国政府系の資産運用会社、中国光大(チャイナ・エバーブライト)は、世界的に株式のバリュエーションがピークを付けたとの懸念から、保有株を売却する準備をしていることを明らかにした。同社の保有資産は1390億香港ドル(約2兆円)に上る。

では、日本市場はどうでしょうか。日本市場も同じような状況にあります。海外勢が売りの姿勢鮮明で、投信を含めた国内個人勢の買い姿勢も鮮明です。こちらで日本市場の投資主体別売買動向を確認できます。個人が高値圏の転換点で買いの姿勢を強めるというのは歴史が示してきたこれまでの事実で、今回の事象はそれと類似の状況です。

なぜプロと個人投資家で方向性が異なるのか

この違いは単純で、FRB(米連邦準備銀行)は、景気は十分よくなって低失業率維持、企業業績の好調さ維持、株式企業のバリュエーションも十分高いと判断し、金利を上げて引き締めを進めています。これは大きな流れで言えば景気はピークを迎えており、景気を先行する指標と言われている株価は当然この状況を織り込みに行きます。強気相場は終わる可能性が高いということを多くのファンド勢は知っています。もちろん逆の見方をするファンドも存在します。一方、FRBは景気は盤石だと太鼓判を押しているのだから株価買いで良い、と判断しがちなのが個人投資家に多くみられます。この差なのです。どちらが正しいかは神のみぞ知るですが、歴史的には個人は間違いを犯しやすい傾向にあるのは事実です。

米10年債の金利、3%台定着か

米10年債の金利は、リーマンショック後に金利が低下してから3%台が定着することはありませんでした。しかし、このところの米10年債の金利動向は3%台が定着してきた感があります。金利の上昇は景気循環サイクルのピークを指示している可能性があります。たかが金利と無視することは危険です。金利が上がれば景気にとっては下押し圧力となります。金利が上がるということは、お金を借りている、つまり負債を多く抱えている人にとって負担が増加することを意味しています。現代の負債総額はリーマン前のピーク水準を遥かに超えていると言われています。金利が上がれば悲鳴を上げる人は多いのかもしれません。これは一般庶民にとっても同じです。

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